北摂、野間の地を歩く
・2007年1月19日
野間城は能勢三城の一つで、仁安三年(1168)、多田源氏の租・源満仲の後裔野間高頼が築城したのに始まったと伝えられている。そうして、野間氏は能勢氏・余野氏とともに能勢三大惣領の一とされ、戦国時代後期の 天正年間(1573〜92)には高頼の末裔野間豊後守資持が在城していたといわれている。
野間川を隔てて、野間城址を見る。山麓には野間氏の居館跡があり、石垣、土塁の痕跡が散在している。居館跡横の道をたどっていくと赤い鳥居があらわれ、そこから城跡への道が伸びていく。
野間城址に登る途中に、天保十三年(1842)銘の石灯籠が建てられており、往時、木戸があった場所という。そこからジグザグ道を登ると、幾段もの曲輪があらわれ本丸にいたる。
本丸の一角に白髪大神・安良彦・平良姫を祀る神社が建立され、その裏には尾根を大きく分断する堀切があった。城址の対岸にある野間屋敷跡と呼ばれる一角に、子孫の手によって「野間氏発祥の地」の顕彰碑が建てられている。