伊勢国-美濃夜神社




水の神を祀る延喜式内社、所蔵される棟札は日本最古のものという


美濃夜神社
 
最初の鳥居 ・ 社号の石標 ・ 参道の鳥居 ・ 拝殿 ・ 拝殿の蛙股に彫られた神紋

 
参道より拝殿を見る ・ 石灯篭に刻まれた紋 ・ 後方山上に雲林院城址 ・ 雲林院城址の堀切址
 

社伝によれば景行天皇三(60)年に創祀されたといい、淤美豆奴神を祭神とし、 深淵之水夜礼花神・火産迦具都智神・波迩夜須毘売神を配祀する。 伊勢国安濃郡を流れる安濃川の上流にあって、川が錫杖ケ岳と摺鉢山との狭谷から平野部に出ようとするところの 南岸山腹に鎭座している。 安濃川水源の神として、古くは溝淵大明神と称されて民衆の信仰が厚かった。江戸時代の文化年間()、 安濃郡にあった延喜式内社美濃夜神社に比定されるようになり、 美濃夜神社溝淵大明神と重複した神号で呼ばれるようになった。 明治以後、美濃夜神社と単称されるようになった。 神社には康和五年(1103)・寛元二年(1244)・弘治元年(1555)などの棟札三十二枚が残っており、 いずれも県の文化財に指定されている。康和五年の棟札は、本物ならば日本最古のものになるという貴重なものである。
美濃夜神社の本殿には「丸に三つ星」、境内の石灯籠には「丸に三つ鱗」と「菊」が彫られている。 菊はともかくとして、「丸に三つ星」「丸に三つ鱗」のいずれが神紋なのか迷うところである。 祭神の淤美豆奴神は大水主と同意と思われ、水にちなむことから「丸に三つ鱗」が正しいものなかも知れない。

[神社の由緒書 など]

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