三浦氏の町、美作勝山へ。


戦国時代、遠く相模国から下向した三浦氏が治めた勝山町(平成の合併で真庭市)。岡山から出雲に通じる街道の要衝にあり、 町の北方にある如意山には中世三浦氏の山城跡が残り、近世は同じ名字の別流三浦氏二万三千石の城下町として栄えた 町は岡山県初の「町並み保存地区」に指定され、通りには土蔵の白壁や格子窓の町家が連なり、 軒先に吊るされた暖簾には紋章が染められている。古き伝統と新しいセンスがミックスした温かい雰囲気に溢れたところである。

 
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●美作勝山駅 ●旭川と高田城址 ●商店街の三つ引紋 ●町には家紋が描かれた暖簾が

町を歩くと、近世勝山藩主三浦氏の菩提寺であった安養寺、唐様と和洋が折衷した不思議な佇まいの妙円寺、中世三浦氏の祖 三浦貞宗が祈祷寺として創建した化生(カセイ)寺など古刹が残っている。化生寺の境内には三浦貞宗の墓が建立され、 三浦介義明が対峙したという九尾の狐を封じた殺生石の塚がある。勝山を治めた中世三浦氏、近世三浦氏ともに 家紋は「三浦三つ引両」であり、町内の各所で三浦氏の家紋をみることができる。それも、ここ勝山の町ならではのことだ。

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●近世三浦氏の菩提寺-安養寺 ●妙円寺の鷹羽紋 ●妙円寺境内の見事な蓮の花

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●化生寺の三浦貞宗の墓碑 ●化生寺の殺生石 ●造り酒屋の暖簾に酒樽紋 ●郷土資料館の暖簾には三つ引両