祇園祭は京都八坂神社の祭礼で、大阪の天神祭・東京の神田祭とともに、
日本三大祭のひとつに数えられる大祭だ。その起源は、平安時代のはじめに京で疫病が流行したとき、神泉苑に
当時の国の数にちなんで六十六本の鉾を立て、祇園の神(スサノオノミコト)を迎えて災厄が取り除かれるよう
祈ったことが始まりという。いずれにしても千年以上という、とてつもない古い歴史を有する祭だ。
八坂神社には何度か行く機会があったが、祇園祭そのものをジックリ見物する機会はなかった。昨年、
思いがけず京都に住むことになり、今年は宵山に出かけてきた。人ごみの多さには閉口するものの、
さすがに素晴らしい祭で、八坂神社の「瓜」「巴」紋をはじめ、家の玄関口に巡らされた幕などに家紋があふれている。
祇園祭は京の歴史と家紋がセットになった祭であったのだった。
・写真:神泉苑 (20080813)
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