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柊 紋

 柊はモクセイ科の常緑樹で、野山に自生する。葉の縁に鋭いとげとなった切れ込みがあり、ふれると柊ぐことからこの名がついたといわれる。「日本書記」には、柊で矛を作ったということが出ていて、柊を矛にして敵を打ち破るのに用いたことがわかる。また「延喜式」には、柊の杖を献上したことが記されている。「土佐日記」には、節分の豆まきに戸ごとに柊をさしたとある。紋章も、このような意味をもつものとして用いられるようになったのであろう。
(抱き柊)

【主な使用家】

 市橋氏が「柊に打豆」を使用している。市橋氏は「承久の変」に功があって、美濃国池田郡市橋庄の地頭になったという。戦国時代には、安威、上原氏が用いている。江戸時代には大名の大関、市橋氏ほか六十七家の幕臣が使っている。清和源氏義光流の山本氏、藤原利仁流の林氏、その支流の小出、早川の両氏、日下部氏流の日下部氏などである。

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三つ柊


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