雁 紋
雁はふつうカリと呼ぶ。しかし、音はガンである。この紋をカリガネとよぶのは、カリ・ガンからきたようだ。この鳥は昔から「幸せを運ぶ鳥」として知られていた。漢の武帝の時代に蘇武という武将が、凶奴の捕虜となり16年という長い間、胡地に捕えられていた。しかし、雁に結んだ手紙が功を奏して中国に帰ることができた、という故事もある。
(丸に雁金)
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【主な使用家】
「源平盛衰記」に、平家方の武将・薩摩守忠度が遠雁の紋を打った鞍を用いたとある。また、「一遍上人絵巻」「紫式部日記」などにもこの文様が出ている。これらから家紋に転じたのだろう。
源氏系の花房、寺島、井上、柴田。藤原氏系の毛呂、増山、福島、益田。滋野氏系の真田、海野などの諸氏が使用している。「雁紋」は信州に多い。これは滋野氏系の真田・海野氏をはじめ、高梨、時田、山坂などの諸氏とその一族が多用したからだろう。
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丸に二つ雁金 |
頭合わせ三つ雁金 |
三つ斜め雁金 |
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人には誰でも名字があり、家には家紋が伝えられています。
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