撫子紋
撫子は、ふつう河原に咲くので、河原撫子ともいう。可憐な草で。捨て難い風情がある花だ。中国風の呼称すで石竹
とも呼ばれ、これを唐ナデシコという。それに比して河原ナデシコを大和ナデシコと呼んでいるようだ。
日本女性のことを昔「大和撫子」と呼んでいたのはこの区分とは関係はない。美しい花だけに家紋に多く
採用されたようだ。美濃の斎藤氏がこの紋を使っていたことが有名。(撫子)
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【主な使用家】
「羽継原合戦記」では美濃斎藤氏の紋とあり、その一族の疋田。河合氏も用いている。これらはみな藤原利仁流であり、代表紋といえよう。斎藤氏の撫子は常夏とも呼んだ、夏の盛りの如く栄えることを祈念したものであろう。
清和源氏では、頼季流の井上、赤井、山口の諸氏が用いた。また、大蔵氏流の秋月氏も三つ撫子を用いたことで有名だ。これは、秋の月に撫子を配した故地の情景を祈念したものだ、といわれている。
秀郷流の柴田氏、穂積氏流の鈴木氏なども撫子紋を用いている。
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撫子 |
秋月撫子 |
変り撫子 |
糸輪に撫子 |
枝付撫子 |
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人には誰でも名字があり、家には家紋が伝えられています。
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