見聞諸家紋を読む [2]
●原典には意匠しか掲載されていないため、家紋それぞれの呼称は播磨屋が家紋関係の書物より調査して付したものです。
●第二十五張
抱き茗荷 二宮
対い蝶 三井
中陰花輪違いに唐花 高
二つ引両に対い立ち鶴 大和
三本竹 粟飯原
九曜 荒尾
●第二十六張
丸に抱き杏葉 垪和筑前守
檜扇 浦守美作守則宗
菊水に二つ遠雁 大芋
丸に覗菊に三文字
越智氏
難波
花輪違いに五つ唐花 増位佐渡守賢高
酢漿草 多賀 赤田
●第二十七張
丸に唐花 稙村
花輪違いに菊 妹尾
剣唐花 三須雅楽助
松皮菱 秋山
竹輪に対い雀
藤氏
上杉
梅鉢 平
●第二十八張
瓜に花 瓜生孫九郎受
竹輪に飛び雀
和州
箸尾藤徳丸
一久文字 福屋
一文字三つ星 綺
一文字水差に大文字 黒坂
二つ引両に三つ盛酢漿草 平尾
●第二十九張
三つ盛杏葉 目賀田
庵に鶴 長塩
豆州大森庶子
輪
讃岐
大井
三つ割剣花菱
土佐
安芸
獅子牡丹 多田
神家奉行
諏方信濃守忠卿
海老 江見
●第三十張
蔦 椎名
丸に七つ酢漿草 長宗我部
三つ立て矢筈に五文字
(注3)
日和佐
亀甲に有文字 浅山
薬師寺橘
橘氏
薬師寺掃部助元隆
三つ盛洲浜
越智氏
寺町
●第三十一張
亀甲に桐 藤民部
かぼちゃ 新見
九曜 宿久
鳥居に対い鳩 位田
隅立て四つ目結 椎屋
十六目結
佐渡
本間
●第三十二張
三本鷹の羽
讃州
稲毛
違い鷹の羽 嶋真
抱き鷹の羽に二つ引両 美馬
丸に頭合せ三つ遠雁 高宮
檜扇 石尾
笹竜胆に二つ遠雁
和州
越智
●第三十三張
丸に十二目結
摂州
能勢
三本矢
日奉氏
田村
一つ引両に違い鷹の羽 太田
違い鷹の羽
摂州
福井
五本鷹の羽
加州
倉光
九枚羽団扇
讃州
筒井
●第三十四張
一つ引両に並び巴 金山
総角
和州
布施
桐に安の字 安部
架に繋ぎ鷹 長谷川
鳩に三十万字 得能
●第三十五張
杏葉九曜
芸州
厳島 大野 温科
三つ巴
鳳凰の丸
藤氏
近藤
五つ木瓜 宮
吉の字
三つ石
平氏
土屋
●第三十六張
二つ葵
丹波
西田
対い立ち鶴
近江
蒲生
飛び鶴 石川
三つ盛洲浜 伊庭 茨木
三つ巴
土佐藤近藤国平末
五つ木瓜 大平
●第三十七張
丸に二本松
平氏奉行
松田丹後守秀興
三文字に三本松
讃州
寒川
抱き柊に丸に対い鶴
神家
上原
丸に梶の葉に一つ引両
神家
物部
千木堅魚木
抱き梶の葉
藤氏
瓦林
●第三十八張
丸に抱き梶の葉 瓦林
井内
違い竹 河村
下り藤に三階松
讃岐藤家左留霊公之孫
大野
枝付き三階松
同
羽床
三階松
同
新居
三階松に水
同
福家
●第三十九張
三階松に岩に笹
同
香西越後守元正
三階松に鏑矢
同
飯田
輪宝
同
三宅
下り藤に加文字 伊丹
下り藤に加文字 由佐
横木瓜
日下氏
八木
同
太田垣
●第四十張
同
朝倉
丸に三つ割り柏 神谷
枝柏 千秋
野間
上林
丸に竪三つ引両 磯谷
丸に竪三つ引両 丸山
●第四十一張
檜扇に大文字 湯浅幸千代丸
横木瓜 池田筑後守充正
三つ盛木瓜に二つ引両
伴家
三木
一つ柏 宗像大宮司氏郷
違い柏 雀部
放れ馬 贄河 平野
●第四十二張
シダ丸
平氏
芥
藤巴 伊賀
枝付き柏巴 山内
柏巴 水原
三つ橘に藤巴 小寺藤兵衛尉
竹の丸に桐とカコに一つ遠雁
善家
高安河内入道永隆
●第四十三張
亀甲に菊 宇津木
根本亀甲内桐也長禄年中取献神璽之時
父弾正依令討死賜菊
中村河内守
藤巴 箕浦
角の内九曜 角田
或日与上総介同紋云々
鬼窪
扇丸 菅生
丸に四つ石に二つ星
摂州
入江
竹の丸に桐 明石越前守 上神 大島
●第四十四張
大文字に亀甲花菱 湯浅大和守
花菱に扇 粟屋
三つ盛洲浜
雲州佐々木
吉田
九曜 溝杭
十六葉菊 若槻
井文字
丹波
福井
●第四十五張
一つ引両に対い蝶 西面
三つ巴 小早川
平氏
新開次郎元実
呼称不詳(注4)
依藤豊後守
佩(脛)楯 渋谷
一つ星に違い鷹の羽 中村三郎
梶の葉 太田上野介光
●第四十六張
五本骨扇 鳥井
角の内九曜 上総介
沢瀉 梁田
総角に井桁 長井
丸に二つ割り菊 横越
丸に五つ寄せ大に中
丹州
八木
●第四十七張
丸に十字切竹
山城
御牧
蔓蔦
紀氏
富田
団扇に一つ引両笹 富田
並び菊
藤氏
大河戸
丸に三つ引両に並び井桁
石井内蔵允平康長
■注について
注1>
「岩に苔」紋とでも称するのだろうか?
注2>
「又一」紋とでも称するのだろうか?
注3>
「三つ切り竹に五文字」にも見える。
注4>
絵を見る限り「田字草」に見えるが、「四つ葉方喰」のようにも見える。
【附記】
中屋・曾根崎渡辺氏の略系図
┌授─湛─衒─全─接─貞【中屋氏】
【渡辺】 │
安─伝─満─省─┴与─語─名─告─契─薫【曽根崎氏】
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・別冊歴史読本-日本紋章総覧より引用